CDのディストリビューションを通じて販売機会を増やそう


この記事は2008年に書かれたものです。現状とは異なる場合があります。

1年以上前にリリースした私のCD”agenda”ですが、せっかくディストリビュータを通して販売したので
この経験を通じて学んだまとめを書きたいと思います。

  1. なぜディストリビュータを通すか
  2. 販売機会が増えるが、CDが売れるとは限らない理由
  3. インディーレーベルがamazon.co.jpで商品を売りたい場合、独自に販路を開拓する必要がある
  4. ネット配信だと物理的なやり取りを減らせる。売りっぱなしでOK。

1.なぜディストリビュータを通すか

  1. いちいちレーベルとCDショップがやり取りするのが面倒だから。
  2. 販売機会を増やせるから。

・・・ディストリビュータはその名の通りCDの流通を手助けしてくれます。
ディストリビュータが各CDショップ宛にCDの新作リリース情報を代行して知らせ、各CDショップのバイヤーが「これだ!」と思ったり、そもそも世間で話題になっていたりすると店からディストリビュータに対して注文が入ります。

ディストリビュータはそれらの注文を取りまとめ「レーベルに対して○枚注文があったので送ってください。」と指示を出してくれます。
レーベルはディストリビュータにのみCDを送れば良いので流通が楽になる。という仕組みです。

もちろん、その際にはマージンが取られてしまうのですが、ここで重要なのはディストリビュータからCDの注文が来た時点でレーベルは商品の代金をもらえるということです。

すなわち、街のCD屋に自分のCDが並ぶだけでミュージシャンはお金が貰えるということになります。

街のCD屋で並びさえすれば実際にその店舗でCDが売れなくてもミュージシャン的にはOKということです。(勿論売れたに越したことはないんですが。)

もちろん、売れる見込みがないものをCDショップは注文しないので、制作費を確実に回収できるとは限りません。

agendaを流通する際にお世話になったのがラッツパックレコード(http://www.ratspack.com/)というディストリビュータです。
取り扱い作品の直販もネットで行っています。

http://www.ratspack.com/catalog/club/DEN-011.php
ラッツパックレコードにした理由としてはClub Musicを扱っていたということ、その中でもFrancois K.や
UNDERGROUND RESISTANCE,submergeの作品を扱っていたことが挙げられます。

2.販売機会が増えるが、CDが売れるとは限らない理由

ネット上で勝手に販売サイトが増えるので買いやすくはなるが、ネット販売だと実店舗と違って在庫を持たなくてもよいため、実際にお客様から注文があるまでディストリビュータに注文が入らず売り上げにつながらないから。

ディストリビュータを通じてCDを流通させると、まずメジャーなCDショップで取り扱いが始まります。
実店舗(タワーレコード新宿店など)から注文が入って店頭にも並びました。

メジャーCDショップ
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1560988&GOODS_SORT_CD=104
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2546837
http://www.shinseido.co.jp/cgi-bin/WebObjects/Catalog.woa/wa/detail?r=DEN-011
http://www.yamano-music.co.jp/userProdDetail.do?itemCode=4107040500&type=M

しばらくするとさまざまなポータルサイトにアーティスト情報、作品情報が載り始めます。
たとえば、ORICON STYLEやYahoo Musicなどに登録されたりします。

これらはどこかのサイトかデータベースからリリース情報などを引っ張り出して、どんどん登録していく仕組みになっているのではないかと思います。

以下のように、どんどん取り扱い店舗が増えていきます。

Yahoo Shopping
http://store.shopping.yahoo.co.jp/starrecords/den11.html
http://store.shopping.yahoo.co.jp/musicdoor/001-00188083.html
楽天
http://item.rakuten.co.jp/guruguru2/den-11/
http://item.rakuten.co.jp/ebisu/4524505273548/
コンビ二系
http://cddvd.lawson.jp/ItemDetail/ProductID=001-00188083/CATEGORY=01/
その他ネット通販
DMM
駿河屋

今は検索エンジンで軽く見つかるものをリスティングしましたが、探せばもっとあるのかもしれません。

ただ、これらの店舗は注文可能な状態になっているだけで、在庫は持っていません。
注文後3-10日後に発送となっているのはそのあいだに、ディストリビュータから仕入れる時間を見越して表示しているのです。

取り扱いの窓口は多いのですが、それがレーベルの売り上げに直結しているというわけでないのです。
勿論人気作品であれば直結してくると思います。

3.インディーレーベルがamazon.co.jpで商品を売りたい場合、独自に販路を開拓する必要がある

→e託販売サービス(http://advantage.amazon.co.jp/gp/vendor/public/join)に加入する必要がある。初期費用が必要。
ちなみに、”agenda”はamazon.co.jpでも取り扱いがあるのですが、これは先ほどのディストリビュータとは関係なく
amazonと電力レーベルがやり取りして流通させているものです。

amazonにはe託販売サービス(http://advantage.amazon.co.jp/gp/vendor/public/join)というサービスがあり、
JANコード、バーコードつきの商品であれば手数料を払うことで取り扱いをしてもらえるのです。

CDをamazonで購入する層は確実に存在すると思い取り扱うことに決めました。

Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/agenda-atnr/dp/B000OZ0MEK

4.ネット配信だと物理的なやり取りを減らせる。売りっぱなしでOK。

→ディストリビュータにCDを注文毎に送る手間が省ける。

→CDをプレスして在庫を抱える必要がない。

手っ取り早く音源を流通させるにはネット配信が便利です。”agenda”はクラブミュージック系の音楽配信サイトKing-Beatで取り扱いをしてもらっています
http://www.king-beat.com/g_album_detail.php?ps_alid=100001291

CDをプレスする手間がかからないので、手数料がかかったとして少ないリスクで音源をリリースすることができます。

その他にも手数料フリーで有料配信できるWaccaというサービスからlisten.jpにも音源の配信をしています。

http://listen.jp/store/trackList_200073367.htm
ちなみにiTunesで配信をすると、iTunesとYahoo Musicが連携してYahoo MusicからiTunesへのリンクが張られます。(これはagendaではなくcomfortEPですが・・・)

http://download.music.yahoo.co.jp/shop/ic/11/273746868-273746865

取り急ぎ、気づいたことを書いておきました。
もっと早く書いておけばもっと書くことがあったような気もしますが。

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