モジュラーシンセサイザーでは以下に挙げるCV信号と、GATE信号をつかって音高の制御とノートのオンオフや各種モジュールの機能を制御します。また、トリガーシーケンサーやアナログシーケンサー間の同期にはクロック信号を使用します。
ただし、これらの信号は便宜的にそれぞれ呼び名がついていますが、そもそもすべて同じ電気信号であることに留意してください。また、CVとGATEを接続する、GATEとクロックを接続するなども自由です。
以下、モジュラーシンセで扱う信号の種類の概要を説明します。
時間で変化する電圧信号のことです。エンベロープやアナログシーケンサー、ランダムモジュール等様々なモジュールで生成され、実際に鳴る音のピッチの上下、フィルターの開閉、LFOのかかり具合などを制御する信号です。もしMIDIを扱ったことがある方であれば、コントロールチェンジの値の0-127の値が0V〜10Vと言ったような電圧で出力されているとイメージしてください。
CV信号を出力するアウトプットは、モジュール上でCV OUTやADSR OUT、OUTというような文字で示されています。
一瞬だけ立ち上がる信号。MIDIでいうNOTE ONに近いイメージです。モジュラーシンセの音を鳴らすときのトリガーとして使用されます。また、ドラムモジュールの音をトリガーするのにも使用されます。
モジュール上にはGATE IN/OUTというような文字で示されています。
VCOなどのモジュールから生成されて、音として実際に聞こえる信号。実際にミキサーやオーディオインターフェースに入力して、スピーカーに出力できる信号です。
モジュール上では波形のアイコンやOUTなどの文字で示されています。
GATE信号にも似ていますが、アナログシーケンサやその他モジュール間でテンポを同期するために使用される矩形波の信号です。LFOの矩形波でも代用可能です。
モジュール上ではCLOCK IN/OUTという文字で示されることが多いです。